A.重要な指標を四つ紹介
現状の株価と業績の関係を判断する指標、つまり株価が割高なのか割安なのかを判断する指標として、有名なものが四つある。
PER(株価収益率)
会社の利益に対して株価がどの程度の水準にあるかを示す尺度で、現在の株価を一株あたりの当期純利益で割ったもの。
PER = (現在の株価) / (一株あたりの当期純益)
なお、一株あたりの当期純益はEPSと略されることが多い。
一般に、このPERが20〜50であれば標準の水準であり、20以下なら不当に低い評価を受けている(割安株)、50以上なら実力以上に高い評価を受けている(割高株)と言われている。
しかし、このレンジで判断するよりも、業種によっても平均的な値が異なるので、同業種の他の企業とPERを比較して割高か割安かを判断した方がいいかも...
また、PERの特性として次の点には注意を。
発行済株式数が少ない会社の場合、一株利益が高くなり低いPERになりがち。
一方、発行済株式数が多くても、浮動株(実際に市場で取引されている株)が少ない場合には、株価が高くつきPERが高くなる場合がある。
PBR(株価純資産倍率)
現在の株価を一株当たりの株主資本(純資産)で割ったもの。
PBR = (現在の株価) / (一株あたりの株主資本)
あまりいい話ではないけど、会社が解散した場合を考える。
会社を解散するために資産をすべて売却して負債を返済したとすると、最後に残るのは純資産。
つまり、純資産は会社の「解散価値」を表し、一株当り純資産は「一株当たりの解散価値」を表す。
こう考えると、株価が1株当たりの解散価値を下回るのはおかしいと言えるので、PBRが1倍以下の株価は割安と言える。
しかし、経営不安や不良債権を抱えている場合にも1倍を切ってしまうので、こういった落とし穴には注意。
PCFR(キャッシュフロー倍率)
減価償却費に関する指標。
ビジネスを発展させていくためには、新しい店舗を作ったり、新しい機械を購入したりして、固定資産を増やしていかなければならない。
この固定資産は、古くなっていけば、その価値も減少していく。
この減少した価値をお金に直したものが減価償却費。
減価償却費は、将来の利益を生み出す源であるから、第二の利益と言える。
そこで、第一の利益である税引き後利益(純利益)と第二の利益の減価償却費を足したものをキャッシュフローと定義。
このキャッシュフローは企業経営の良し悪しの判断に使える。
キャッシュフローで現在の株価を割ったものをPCFRという。
PCFR = (現在の株価) / (キャッシュフロー)
数値が小さいほど、株価は上昇する可能性を秘めている。
ROE(株主資本倍率)
税引き後利益(純利益)を株主資本(純資産)で割って100倍したもの。
ROE = 税引き後利益 / 株主資本
ただし、税引き後利益は次期の予想数字、株主資本は今期のものを使用。
このROEが大きいほど、効率的な経営がされており、利益の株主に対する還元が期待できる。
しかし、ここにも落とし穴。
ROEは、株主資本が小さい企業の方が高くなる傾向があり、また高ROEであっても、今後の成長性に乏しい企業では投資する魅力はないということに注意。
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